2008/08
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おぼえておくもの

アイスが食べたい 001

おぼえておくもの

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客のいない床屋の椅子で
口ひげ生やした亭主が頭を抱えていた
ヤブニラミの彼の店はいつも人影疎ら
人生のせいではない
不況とかのせいではない
すべては彼自身のこと


千葉駅へと向かう総武線の各駅電車で
小さな女の子が「もーしゅわけにゃい」と連呼していた
何を謝っているのだろう
誰がその言葉を教えたのだろう
すべては僕だけの 問い


千葉から東京駅へ乗り換えるための
快速電車を待つホーム
空をぼんやり見ていた僕の足に
何かが当たった
若干のけぞる僕の視界に
50cmぐらいしかない小人がいた
頭を板前のように刈り上げて
ぴったりのジャンパーとジーパンを着て
杖をついて歩く彼
誰が彼の髪を刈るのだろう
誰があの服を作ったのだろう
彼はいったいどうやって
階段を上り下りするのだろう
彼の生を想定して
ぼくらの公共物は設計されていない
だがすべては僕のなかの 妄想


覚えておこう
親指と親指を延々と回すあの老人を
チラとこちらを見る熟女の色気を
ただひたすら髪の毛を掻きあげつづける
あの青年を
携帯で話すランドセルを背負った子供を
出勤途中のホステスの倦怠を
すべては僕の目の中に 映ったもの


●ついにぼくもこういうことをやる日がきたのね(嗤)

一飯建立御粗末でした。
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詩人・昼子悦西でございまする。
自作の詩と写真と肉声で一飯建立つかまつる。ご堪能くだされい。

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