2008/03
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月と60円


これも古いやつだなあ 
8年近くまえのやなあ。



アイスが食べたい 017

月と60円

IMG_2064.jpg

旦那
上着は脱がないほうが
よろしいでっせ
夜は潮風が
荒れやしてね
ちっと
油断しただけで、
ぶるっと 
きまっさぁ
 
私はメロン味のかき氷を食べながら
ぼんやり飛沫を見ている

そこで
問題はですね
婦警が取り締まった車に乗ってたチビッ子がね、その婦警の分かれた旦那との間につくったガキだったんでさぁ、
いやぁ〜そりゃ、おてんとさまの考えなさることわ、あっしらみたいなシモジモにわ、
てんでガテンがいきやせんね〜
まみちゃん、
ガッテンして
いただけたでしょ〜か、
なんつって、
へ、へ、へ
志乃輔は落ち着きがあって、
あたしは好きですねぇ、
あ、旦那ライターお探しですかい?
さっきそのチョッキのカクシへしまわれやしたが?
へ、へ、へ
いやぁ、それにしてもさみぃなあ、
ところで旦那、生まれはどちらで?

風はやや冷たいが嫌な部類ではない
心臓は高鳴る
ドキン
ドキン
ドキン

旦那
お疲れでございましょ
しばらく
お休みになられたら
いかがでござんしょ

水はぬるかった
おもいきって目をあけた
光がバラバラに割れていた
自分が吐いた泡がみえた
服が重くなった
魚が死にかけていた
つかもうとしたが
気持ち悪くなってやめた
何も聞こえなくなった
私の意識はくっきり4分20秒続いた

気がつくと
ライオンが
私を
憐れんだ目で
見つめていた

私は咽喉仏の2センチほど上と
ちょうど米神のあたりを
8センチ2ミリの歯で噛みつかれ
痛みというものを久しぶりに感じた
痔を柏にある病院の肛門科医に
潰されて以来か。
顔中がライオンの唾液でベトベトになり
それに私の新鮮な血液が混じった
私は意外なほど冷静だった
ライオンは私を串刺しにしたまま
何度も何度も
私の身体を左右 前後 斜め 上下に
揺り動かした

ど ち ら に し よ う か な
天の神様の言 う と お り
鉄 砲 撃 っ て
バ ン バ ン バ ン

私は酷い痛みと流血によって視覚を奪われ
足から力が抜けていったが 
手だけは忠実に作動した
私はライオンの腹部を伝って
彼のペニスをかぼそく握り締めた
それはイボイボの凹凸があって
気持ちよくはなかった
私は全生命をほとばしらせ
ライオンのペニスをしごいた

ライオン 
ハッピーか?
え?
ハッピーか?

 旦那気持ちええです
旦那気持ちええです
旦那気持ちええです
旦那気持ちええです
旦那気持ちええです
旦那気持ちええです
旦那気持ちええです

むかし、
よなべした
かあさんが
寝ゲロを
ふいてくれた。

私の頭蓋骨は砕け
描写に耐えがたいいろいろなものが
ライオンの潤んだ瞳に反射した
私は灰色の脳の左側前方から3センチ程いったところの襞の中に埋まっていた
なんとか顔を出すと
ライオンの口の中がすぐそばにあった
私は彼ののどチンコめがけて
満面に笑みを浮かべて 全速力で走った

 ドキン
 ドキン
 ドキン

私は口を無理やり大きく開けて
検歯鏡をつっこまれていた
真っ白なマスクをした歯科医は
何かホース状のものを私の歯茎に
近づけヂ、ヂユゥーという音を立てながら
唾液を吸い取っている
 
むかし、
ゴミ捨て場から
拾ったエロ本で
縛られていた熟女は、
親戚のおばさんの長女だった。

周囲に妙な異臭がしたが
歯科医のものか私のものかは
分からなかった

診察室の入口ドアを叩く音が
三回聞こえた
若い女の研修医が
もう暫くお待ちくださいといった
ドアが無言でひらき
全身タイツにカウボーイ・ハットを被った
痩せ身の男が入ってきた
彼は名詞を歯科医に渡した
「ハンター・ハンター」と書いてあった

おまえは虫歯ハンターだ
私はハンター・ハンターだ
ハンターはハントする
よって
私はおまえをハントする

強引だが
シンプルでいい台詞だと
私は思った

彼はへそからアイスピックを取り出し
真っ白なマスクに三回刺した
確実にポイントをついたようだ
歯科医は天使になって浮遊していった
彼はアイスピックを仕舞い
私に微笑むと帰っていった

私は彼に恋をした

 唾を飲む、ゴクリと
 コトコトコトコトコートコト
 機織マシンが回ります
 シャボン玉の散れじれに
 赤外套が辞書捲る
 坊主が木魚を叩く間に
 売女が客を獲る前に
 夜霧が静寂の幕引いた
 向日葵一輪 咲いていた

 唾を飲む、ゴクリと
 灯篭明かり、目印に
 風船小童 下駄鳴らす
 コトコトコトコトコートコト
 京都弁の淫らなる
 髪長女の吐息を浴びて
 辞書捲る左手、徒に
 独楽が回っているうちに
 風船うかぶ その隙に

ここは私には知らない風景だった
知らない人の車に
勝手に乗りこんで
ここまできた
300メートル走った
厚化粧をした若い女が
親指を上げている

チッカチッカチッカチッカ

 一番ましな街までお願い
 音楽が聞きたいなあ

シャララララールルレーラリラーレレラララーラリラー

 あ、サティーね
 あんた
 バカにしてるでしょ
 こう見えても専攻、現代音楽だったの
 えっと
 ストラビンスキーでしょ、
 シュトックハウゼンでしょ、
 武満徹でしょ、
 あ、
 クセナキスって、
 知らないでしょ?
 ギリシャ人なのよ、
  
私はアクセルを踏んだ

 ねえ
 どこ行きますか?






●ぬおおおおおおおおおおおおお

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ひ・ぶん・ぶん 2

アイスが食べたい 016

ひ・ぶん・ぶん 2

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ひ・ぶん・ぶん 1

雑誌や広告から写真を切り取って、スクラップ帳にのりづけしてコラージュすることに、疲れきった初老の小男、小出克己は、でぶった腹をかかえてコタツから出ようとすると、ちからなく萎えきった足は痙攣して、意味もなくつったのだが、

妻の幸恵はその時、浮気相手の土建屋の社長に池袋の芸術劇場の裏手にあるラブホテルで抱かれていて、有楽町の居酒屋で開かれた熟年合コンで三日前に知り合ったその男が茶色い鞄から取り出した水色のバイブで股間を振動されていたのだったが、

長女の高校三年生の葉子は塾にいくと嘘をついて初めて単車の後ろに乗せられていった世田谷公園のベンチで、大学生のヨシザワフミノリに生まれて初めて胸を揉まれていたのだが、

長男の孝志は三泊四日の予備校の冬期講習から家にむかって友達のヨコミツと帰っている途中でよった揚げ物屋のおやじに男爵コロッケ代120円を渡している時だったのだが、

葉子の胸を揉んだヨシザワフミノリは不必要に興奮して鼻息を必要以上に荒くしたものだから、されるままになっていた葉子は少しきもくなってヨシザワを押しのけると、ヨシザワの肩掛け鞄からオオマエケンイチのハードカバーの本が落ちて、散歩に来ていたオオムタサトミの飼い犬でシェパードのレオナルドがそこに鼻を利かせて臭いを嗅ぎだしたのだが、

足がつって倒れた拍子に机の上のスクラップや灰皿やきゅうすや若干お茶が入っていた湯呑をぶちまけて、バランスをとろうとおたおたした小出克己は、バランスをとれず左後ろに左耳の当たりから倒れて、その勢いで箪笥の上にあった大判の広辞苑が顔面におちてきて、メガネがぐしゃという音をだしたのだが、

幸恵は、どんなにバイブでいじられてもいかないものだから少しイライラしてきて男のペニスを掴み、口にふくみだしたのだが、その最中に見下ろした男の表情が死んだ父親に似ていて、だからこの男に抱かれる気になったんだろうと無造作にきずいたのだが、

ちょうどそのときヨコミツの自転車の後部に乗っていた孝志が男爵コロッケをむさぼりながら、黄色く点滅していたセブンイレブンの前の信号を渡りかけていたのだが、

レオナルドが嗅ぎだしたオオマエケンイチの本を取ろうとしたヨシザワが飲み屋に出勤前のオオムタサトミのノーメイクの顔にのけぞっているのを尻目に、大きな道を目指して駆け出していた葉子は、黄色くなったイチョウの葉が一枚ひらひらと落ちてきたのをじっとみつめなくてはならないような気になり、おさまらない動悸に全身を上下に揺らしながら、足をとめてそれを眺めだしたのだが、

居間の方から大きな音が聞こえた93歳の雪乃は便意を催したため、ベッドの横にあるボタンを押したのだが、息子の克己はやってこないものだから、うめき声をあげながら、ボタンを何度も何度も押し続けたのだが、

ヨコミツが漕ぐ自転車にむかって、白いメルセデスが急カーブを切ろうとしたものだから、逃げようとしたヨコミツの自転車は横転して、後部座席に乗っていた孝志は男爵コロッケを噛みながら道路のセンターラインあたりまでふっとび、そこにメルセデスの後を曲がろうとしてきた、予約した歯医に向かう途中のフジタユミコが運転する青い軽自動車が孝志に気づかずにこっちへやってくる光景に、頭を打ってぼおっとしていた孝志はおもわず顔をひきつらせたのだが、

幸恵は父親似の土建屋の社長のペニスを、過去に忘れてきたあらゆるコンプレックスから解放されるためのように口の中で上下しつづけ、その余りのはげしさに、土建屋の社長ホドタは、精液を不可避的に放出しそうになっていたが、まだもったいないから耐えようと思っていたのだが、

葉子は落ち葉のうつくしさのなかに、人生の短さと儚さを感じ取り、今日死んでしまうかもしれないし、バージンで死ぬのはいやだと、ノーメイクのオオムタサトミに絡まれるヨシザワの方にきびすを返して歩き出したのだが、

メガネの割れたレンズが眼に食い込んでいるのを感じながら鼻に圧迫と痛みを感じた小出克己は、起き上がろうとしたのだが、つった足がありえない痙攣をおこしたために、ただもだえて何かをつかもとうと手を握り締めたのだが、割れた花瓶の破片を掴んでしまい、手に激痛が走ったのだが、母の部屋の方から鳴り続けるチャイムの音になんとか反応しようと顔をのけぞるのだが、

孝志は、フジタユミコが運転する青い軽自動車にこれから弾かれるのだと分かった瞬間に過去の記憶のフォルダがひらかれて、小学生のころにいった写生会で、意識していたイシダマコちゃんが、きづいたら隣にいる光景が眼前にひろがっていたのだが、

それは起き上がったヨコミツが、同級生の孝志が青い軽自動車に跳ねられるのを叫びながらみてしまったたんなる一瞬だったのだが、

ホドタは幸恵のフェラチオに耐え切れず白濁した精液を幸恵の口中に発射してしまったのだが、

雪乃はありえない腹部の痛みに耐え切れずに、もはやボタンを押すこともできなくなり、そのまま枕に顔をうずめたのだが、

ヘルメットを被った葉子は、ロストバージンにとりつかれながら、ヨシザワフミノリのバイクの後部に、またいで乗ると、すぐにそれは246を渋谷方面に消えて、みえなくなった。  





●ちーーっす

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やあ、幸せについて考えたよミドモ

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詩にならんよ、まだw

廃人27号

この、ちょっと
思いいれあんのよねミドモw




アイスが食べたい 015

廃人27号

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おほしさまを、ぜんぶ数えなくてはいけないと、誰がいったの?小松先生?
それは、ちがうな。
そらは、そらだ。
ただ、そらなんだ。
ほしに願いを託してみて
叶ったとしたなら、
そんな夢のないハナシもない。
叶わないから、
夢なんだから。

ヨシオ君、
ぼくと君はもう他人で、
君はママのものなんだ。
ぼくの今の仕事はジャンソウというところにずっと座って中国語の勉強と、手の運動をしているという 
しょーもないけれどぼくには大事なことをやっていてね、
残念ながら君とママを健全な市民でいさせることができなかった。
ほら、泣かないの。
ぼくはね、パパとか言う資格がないから、
ぼくというけどもね、
もう涙なんかぜんぶだしちゃったから、
もう流せなくなっちゃったみたいだ。

ヨシオは、引きつった目を みひらく。
穴のあいた パパのオレンジのセーター
あのチビた鉛筆でかきなぐったリコントドケのくしゃくしゃになったコピーがしまってあるお札のない財布。
ママにもらった千円札ぶん
あの大きな木の下のお店で 
駄菓子をかって
谷中墓地のまんなかにある公園のブランコのうえで、パパと食べた。
カラスが一匹、
ゴミをあさってた。

いつのことだか、
おもいだしてごらん
ゆりかもめ線 降りた駅
あったでしょ
キヨスクで ガムを買って
かぞくでいったしょっぴんぐ、
パパはこーでゅろいのズボンを買った。

授業参観の理科の時間
由美ちゃんが落として割った
フラスコで、指を切ったこと
にちようびに、
ずっとしんぶんを読んでて動かないパパ
ママが片付けた ひび割れたビール瓶
片目のとれた 犬のぬいぐるみ
色あせた まねきねこ 
やくたたずになった おもちゃ箱 
みなぜんぶ どんとやき

もえろよ、
もえろよ
ほのおよ
もえろ

ぼくはね、
北の果ての果てのお墓で
墓掘りのおじさんにおねがいしたんだ
おねがいだから、
生きたまま、ぼくを埋めてくださいと、
こうしてそらを見つめたまま、
ぼくは土になりたいのですと。

土の匂いで
ぼくの視界がゆっくり見えなくなると
めにうかぶ あの大きな木
つぶした カタツムリ
素晴らしく 晴れた朝
母屋から聴こえた あの母の歌
百円玉をみっつにぎりしめて
お使いに 駆け出したあの夕焼け空
学校で買わされた 赤い羽根
からまって落っこちた あのジャングルジム

ぼくはね、
ダニのように 幹をはって
ひたすら 
生き物の 気配を待って、
なにかがやってくると、 
ぼくはそのまま 落ちていくんだ
柔らかい 
いきものの皮膚のうえへ
そのまま
毒針を 差し込んで
そいつの血を
ちょっと分けてもらう

てんとう虫も
もんしろちょうも
どこに飛んでいくんだろうか
彼らに
行く先は、
わかってはいないと
僕は思う。

木も草も、
実をつけて、
花を咲かせて
なんになるかはわからないけど、
とにかく上に伸びていくのだと思う。


とおさんは、
そんなふうで
ありたいと
いつも
おもってる。


けっして
マネしちゃ
ダメだよ。






さ、
ママが
きた




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●ややっこしいのでいっこにしましたで候!お手数かけ申した!

ジゴロ・アット・ワンダーランド


アイスが食べたい 014

ジゴロ・アット・ワンダーランド

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ジゴロ、徳大寺肇、三十八歳、女子大生のオジョウっぽい女の子とレストランで食事をしてる。
 エスコートをたっぷりすれば、リッチなベイベーたちににゴチになれる彼のナリワイ。
 別れ際に女の子と抱き合うジゴロ、女の子の指に股間をさわられる。
 指を振って「チッチッチ」と悲しげに言うジゴロ。
ジゴロ「スウィート・ベイべー、かよこ。・・・ジゴロは、ジゴロだ。」
かよこ「・・・ノーセックス・ノードラッグってこと?」
 黙って星を見ているジゴロ。
ジゴロ「一時間半、つまり九〇分、或いは、五千四百秒…今日も、世界は平和でいたようだ」
 ジゴロの車が車道に乗り出すのを、呆然と見送るかよこ。
音楽、ノリノリのやつかかる。
かよこ「やだ、濡れちゃったわ・・」
 白いスポーツタイプのBMWの左ハンドルを握るジゴロ。
シガーケースから細長いタバコを取り出すと一服吸って吐く。
ジゴロとは、スタイルの類義語だ。

高級マンションの前に車をつけるジゴロ、フロント鏡で帽子を決める。
エレベーターを降りるジゴロ、身だしなみを整える。
部屋のドアを軽くノックするジゴロ。
一回目で誰も出ないのを不振がり、もう一度ノックするジゴロ。
恐る恐るドアを開ける。
趣味の悪いソプラノの響きが薄暗い室内にこだましてる。
軽く踊りながら女を捜すジゴロ。
風呂場のビニールの仕切りの向こうに影が見える。手を伸ばすジゴロ、
ビニールシート越しに女のボディ・ラインを撫でる。
天使の泡が飛んでいる空気のなかを、踊りだすジゴロ。
ビニールシートが開く、かなりの熟女が全裸で湯船に浸かってる。
たれたおっぱいが、水面に浮いている。
熟女「はじめちゃん」
ジゴロ「すまない、ベイベー、自由がおれを呼び止めすぎた。おまえをまたせて僕は何かを失う・・・」
熟女「うんうん、平気、いま入ったばかりよ」
音楽が馬鹿みたいに崇高な調子になる。
熟女の背中をアホ丁寧に流すジゴロ(スローモーション)

腕を捲くったジゴロがタバコを一服吐き出す。本棚で、ヘルマンヘッセが嗤っている。
バスローブをまとった熟女がワイン片手で風呂場から出てくる。
熟女「一昨日フランスから届いた最高級のワインよ」
無言で差し出されたワイングラスを傾けるジゴロ。
ジゴロ「ぶどうたちの涙だ・・・この惑星の宝であり、ただの汁だ」
一口のみ、ワインを噛んでいるジゴロ。
熟女「チーズお食べになる」
ジゴロ「かおる」
といって熟女のたれた乳房に噛み付くジゴロ。まるで葡萄を房ごと食べるみたいだ。
かおる「ああん」
ジゴロ「誕生日おめでとう」
かおる「はじめちゃ〜ん、ちょうだ〜い おっきいの〜」
ジゴロ、人差し指でちっちっちっちと決める。
ジゴロ「スウィート、ベイベー おれたちはまだただのぶどう・・・ワインになるには歳月がいる」
かおる「にくたらしい」

車高の低い洒落た車の中、フロントガラス越しに風景が殺風景に過ぎてく。
もぞもぞと胸ポケットからシガーケースを取り出し、一服するジゴロ。
ジゴロ「二時間半、或いは、9千秒…世界はまだ平和でいたようだ」

海に面す砂浜。
上半身裸で、トランクス姿のジゴロ、折り畳み式の椅子に腰掛け、流通新聞をみている。
家庭用洗剤の売り上げランキングに見入るジゴロ。
ラジオからNHKのニュースが流れている。
「次のニュースです・・・今日の朝方未明ごろ・・・千葉県・・・」
音が悪くなったラジオスピーカを見て、方眉を吊り上げるジゴロ。

さざ波は、ものいいたげに、いつもとかわらぬ世界を、ただ、なでていた。
男はサングラスをはずすと、太陽を軽く睨んだ。


短編小説風!

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自己紹介の義【キラキラ亭酔無痰】

しゅわっち

私人であり詩人、昼子悦西でござりまする。

以下は

始めての人のための自己紹介のようなしゅわっち であり、
また詩論であり、また余計分からなくさせるための方便でござる。

昼子さん_blogのコピー


てまえ 昼子と称しまするが 昼子とは蛭子のことでございます
蛭子 蛭子と いいましても いささか わかりずろうございます
蛭子は 其の起源たるわ いざなぎのみことと いざなみのみこととの 
最初の ファックに さかのぼる 奇形ジミた 一番子、あわれ流され隠岐島となりけり。
昼は 蛭とも読むけども 実は 日の子との説も之有り。
貴賤のいずれかは分からぬけども そこに似非とのオチを付け
そのまんまじゃあんまりだからあ そこに本阿弥光悦は 悦
かの西行の西をとってつけ さいと 読むことにより、ここに詩人 昼子悦西は
生をむごたらしく受け、 世の勧善懲悪をさかさにし、
虚構の日々を押し広げ 耳くそかっぽじって 詩の毒矢をうちつづけようと
こころえたる次第 

さてさて 名の言われの話はきいたが
なんでキラキラなんてー ふざけたことぬかしやがるってんだいなんて
言われましょーが、そりゃミドモが「キラキラ橘商店街」なんてーゆーふざけてるが
なかなか鯔背な通りの入り口付近の襤褸屋に棲まっているからであって、
所はお江戸 墨田の吾妻神社と梅の花咲く小村井香取神社の付近にてござい。
断腸亭なんちゃらとかおろしやこくなんちゃららみたいな言い回しがしたくて
まー後者をそのまま使っててんじゃー 藝がねーから 酔いもしねえで痰っちゅう、まあ余計藝がないけど どっかロックな表現を採用。

さて、ミドモのお面相の方でござりまするが
だれかに似てるって思い出そうとした始めて会った小母さんが
手をたたいて、風邪を堪えたマスク越しに
「あ、寅さん」と大きな目を余計デカクしてミドモに言ったので
ミドモ、狼狽。寅さんか、帽子や首からブラサゲモノという様相が似とるのか、
それとも顔が似とるのか、「ミドモはそこまで皮のツラにアツミがない」と
粋な風情のある暗喩を咬ますも白々空々霞色なんで、酩酊の態で帰宅

ミドモには詩論なんか のたまう器量はないが、
だが 現代詩というものは如何に捕らえ所なく、がゆえに且つ無限を孕むかと
言うことに言及しときたい。現代詩といっても、ここは日本国の詩に限っているが。

ミドモら元々右より傾向にある人種から睥睨させると、
いまや天下国家は価も値も丸ごと入れ替わり、歴史的背景というものの透明度が、もはや限りなくゼロに近づいているのであってかなりご機嫌斜めだし、火急の場。火話しをつづけりゃー 自前企業はメリケンの企業に買収され倒すは、たぶん土地もそうだわ
誠に火の元(二重ね)の元栓は緩みっぱなしであって、悲嘆し世捨て人と化すのも又風情なのだが
それでもそれを逆に堕落を垂涎して待ち望んでいる文化的欲望というものも不幸にしてモコモコとめたげだし、
これって美味しいんではないかと思ってしまうミドモもどこかにいざ候。

まだ近代の名残りのある昭和に産まれ、そして近代の名残りが霧消しかけた現在にその活躍期を迎えているミドモとしては、あらゆる言語や価値や文脈を使い倒せるという昂揚がなくもない。そこに対立があり、間があり、ダイナミクスがある。
それを楽しんでしまうというのは極左的意識でもありまする。
しかしミドモは無産者には まったくの興味もなく、これを忌避するものでありんす。

今や日本語の文言の可能性の中心にあると思えるのは、
キーボードによる打ちミスと、誤変換にあるとミドモは思う。
それを考えると、日本語ほど、同音発音の言語が多い言語はなく、
(それは漢語の発音を省略して簡易にしたことによる音符の重複と
日本国独自の西欧翻訳漢語を作ったこと、そして明治以降雑多な外来概念を
片仮名で受け入れてきたことによるだろうな)
センテンスを違えば全く意味をなさなくなってしまうものが多い。
逆にいうと、その無意味さ、突如感こそが、どこまでも面白いのであって、
そこに詩はにゅるりといでてくるのではないかとミドモは思っている次第。

だからこそ、ミドモの詩は、一見とっつきづらいかもしれず、
一見コントの台本のように思えるかもしれず、
人によれば知らない漢語とタームがあるかもしれず、
人によれば唾棄すべし!と保守な気焔をあげる節もあろう。
が、ミドモはそこにこそ、つまり言語の崩壊にこそ、日本語の現在の最たるものがあるのであって、それ以外に「面白さ等ない」と言ってしまいのである。
言語の崩壊を見ずして、言語は語れぬ。
そして庶民の中で無限に晒され撹拌されズタズタにされた言語こそ、詩である。
詩は高邁な精神や反戦や恋慕や反資本をのたまうばかりが能ではない。
それは詩の効用を制限した堅苦しい清廉潔白イズムであり真面目腐った男根主義的怠惰だ。要は、女の腐ったような男のすることだ。
だからワシは、そんなのかんけねーも、だっちゅーのも、どんだけーも、KYもCKYも
すておけんのである。文化人類学者のような採集欲からではない。
純粋に、ミーハーに、使いたいのだね。

1日1飯、あなたのランチ
昼子の昼飯 昼寝に昼ドラ なんでもござい。
そんなこんなで

面白きことなき世を面白くだw
そなもんだから1飯建立しつづける次第で候


しゅわっちは

昼子悦西




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デバ、カリッパナシ

たまにはしっとりしたのを。



アイスが食べたい 013

デバ、カリッパナシ

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デバ、
かりていたデバ
錆び付いたのを
ちゃんと磨いでくれた自転車屋のおじさんに
きのう、私はさようならを言った。
癌化した膵臓にむかって私は、
ありったけの憎悪をめり込ませた。

おとつい、お寺の境内で遊んだ。
みっちゃんがサバの缶詰を拾って来て、
よしおが猫にやって、くしゃみをした。

歌って踊れるスナックのママが、
お寺の入り口で水玉の傘をさして立っていた。
ママの赤くなった目は まるでユウヤケ色
遠くから、お寺の住職が読経をする声が聴こえた気がした。

読経は、あたりの
しじまを揺らした。

だから今夜
魚屋からドジョウをわけてもらって
そいつを天ぷらにするはず
ぱあああんと パン粉につけて 
よったったところを、
菜箸でつかんで じじゅうううと 一発。
ぼくは 塩派。
きみは ツユ派。
かのこ姉ちゃんは オロシ派。
あの人は たぶん ぜんぶ派。

そのあと、みんなで銭湯にゆこう。
おばあちゃんは、
今日もスローモーションで、動いてるよ、
今日は台東区サービスデーで100円だから。
なのでタオルを僕にかしてほしい。
ぜったい 牛乳はおごるから。
そう、せったい 牛乳はおごるからね。

麻美たちはきのう浴衣を新調して
人生でもっとも高いものを買ったと
彼女は言った。
そうなのだ、うん、そうなのだ
あれは女としての役割を果たそうとしてる。
そうだね、ほんとにそうだね
ぼくらも彼らのように なれたらと
たまに思う。

松江は電話で生保の営業を始めたと言う。
とっても
大変なのだろう
ぼくにまで電話するのだから
彼女の娘のことは、
あえて聞かなかった僕はただしいのか
それは分からない。

先月自宅出産したばかりの鶴ちゃんは、
黄色い帽子を被ってる。
彼女が20代なのは信じられないと、
はじめて会ったおじさんたちが嗤った

だから
さようならをいおう。
実にハカナイ昨日にむかって。
あいつが素うどんを茹でおえたら
ほそぼそと ばらばらに
さようならを いおう。
あの人たちとは
もう会えないかもしれないから。

そうだよ、ほんとうにそうだ
僕はさようならを言うのに
もう2ヶ月以上もたっちゃったよ

くりかえし くりかえし
火事になった画廊から
まっくろい煙が空にのびてる。

くりかえし くりかえし
消防車のサイレンは
しじまを シェイクさせている。

だからお昼。
僕ははじめてきた誰かの屋上にあるおうちで
雲が空にいっこもない世界を
愛してもいいかなと 茶色く おもった。


どこかで
涙が一滴
羽毛布団に
シミを作ったのは
昨日。
女の喘ぎ声が
空気を透明に、ぬらした。
そう、
空気を透明にぬらした。

ぽとりと、

みんなが仕事に戻っていく、
そんな昨日。
そう、そんな昨日。





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Idiotechnology

 これはイディオテクノロジーって読む。イワズモガナだけどもidiot(あほ)とテクノロジ―との勝手な造語。なんか自動記述的に書いてって、そっからが中々まとまらんかったのを覚えてる。
もっと拡大拡張させて、シュールな近未来SFみたいにしてもおもろいかもっておもてる。

 たまたま手に入れた俳句集で、偉大な俳人・山口青邨によって、水原秋桜子、高野素十、山口誓子とかとともに「4S」と称されたこともあるような、阿波野青畝(あわのせいほ)という名の耳の悪い爺さんのコメントが載っていて、それにかなりショックを受けた。客観と主観についての話だ。客観と主観とは切り離せない。手の甲と手のひらみたいなもの。

 手のひらという主観を、手の甲である客観によって握りしめている状態。おのれの内面心象だったり自意識を無くすのではなく、内に留めて、それを客観で覆うという状態。それが俳諧の理想だとその爺さんはあっけらかんといっていた・・・ショックです。まったくもー
  
 

アイスが食べたい 012

Idiotechnology
 
IMG_0133.jpg




ドコカナ ドコカナ
 サイトウサンガ アルキマス

「ベス、ワシの物語をここでよーく覚えておくんじゃ」
オトサンはこめかみを叩きながら言った。
「ワシはなこの国にやってきた時には、まだこの目もちゃんと見えてな、親戚の知り合いの写真屋の助手になったんじゃ。ワシの仕事は掃除とフィルム交換とキャメラ管理と奥さんのお相手だった。」
 電話が鳴ってスピーカから声が聞こえた。
「カイル!殿下。第二秘書、ミト・レイラです。双子の弟のモン・シンキューが敵のアリンコ、2569匹をメソッドでお仕置きしたとの報告です、カイル!」
「ごくろうじゃ」
 オトサンがにやつきながら返事をした。
「ワシが『イボの党』に入ったのは戦争が始まる前じゃった。ニコニコ顔のミチル遠藤さんという偉いお方がパスポート写真を撮りにやってきた。ワシの顔を見てミチル遠藤さんが言うんだ。『フォッフォフォ、もしぃ?君の特技はハエを素手で取ることではないかね?』ワシはびっくりした。その通りだった。」
 黒光りのする机の上の党機関紙『マイ・ブラインド・タッチ・フォレバー新春特別号』に載ってるオトサンの写真がステキ。もちろん、いつものおひげをつねってるポーズ。
「それで言うんだ『フォッフォフォ、君の顔には素晴らしい未来が浮かんどるな、もしぃ?』ワシはびっくりしてキャメラを落としてしまった。じゃがもうどうでもよかった」
 あたしはパンツの下が痒くてそっと掻いた。

「ここにはこう書いてある。33年イボの党、入党。3年後には幹部候補生になり、翌37年、パオロ・ゾロアスターについての論文『ああ、あなたは知っていた』でイボ・ジュン賞受賞。同年、オセアニア連合との戦い(カンガルー戦争)で失明。42年党主席となり、民間では、青髭公、おひげ弁慶等と呼ばれる、とな。フォッフォフォ。そうして今に至っておる。わしの偉大なる戦争時代の回顧を、伝説的大監督のダレイオス・ヤバックス君が『わが髯の耐えられない鮮烈さ』という映画にして先週完成させてくれた。とりあえず、見ようか。」
 
オトサンがスイッチを押すと天井からスクリーンが下りてきて、照明が右側から徐々に暗くなった。

 「誇り無き、残虐行為を我が党は断じて許さぬ」
              ―イボ・ジュン
この映画をすべての闘争への死者へ、贈る。
  
『 わが髯の耐えられない鮮烈さ 』
                  
 無数の入り乱れる装甲兵たちの間で、
 K7式重層機関銃をぶっぱなす、おとさん。
 兵士クロマメノフ「青髯公!」
 青髯公「構うな、戦はこれからぞ、同志!」
 兵士クロマメノフ「なんと……御身は!…目を!!」
 青髯公「…我が目など、所詮我が痛み。されどイボの痛みは、我が民の痛み!」
 兵士クロマメノフ「おお、殿下!あなたは、なんと気高い!」
 イボ党の兵卒たちの輪唱「嗚呼、なんと気高い!」
 兵士クロマメノフ「そして、なんと誇り高い!」
イボ党の兵卒たちの輪唱「嗚呼、なんと誇り高い!」
 (ベートーヴェン、ピアノソナタ第29番 第四楽章がかかり、天上の天使たちが、青髯公を讃え、死屍累々の大地に舞い降りる…)
鼻息荒い男のナレーション「観よ、失明せし青髯公、疾風怒濤たる敵陣の猛攻を、エアーズロックに鳴り響く風のように、古代の民たちが吹く長笛の音のように、雄大な様さえ浮かべて、跳ね返し続ける公の壮挙を!その双眸から流れる血潮は、イボ党の結成の為に、大地の永続的な平和の為に、グランド・グリーンの大地に注がれ、我が党の兵どもをイボの底からふるえたたさん!」
 
 兵士クロマメノフ「勇猛なる青髯公、このままでは、無二なる御身の御体が……」
 青髯公、銃弾の乱射をしばしとめ、兵士クロマメノフに振り返りて、微笑を浮かべて曰く。
 青髯公「グッドラック」
 おとさんのきざな台詞とポーズは、いちばんかっこよかったころの 吉田栄作みたい。


 突然部屋が明るくなった。
 男の人が入ってきた。
「押尾洋平!止まりなさい!」
「・・・なぜ本名を知っておる?青髯公と呼べ!」
「余の声を聞き忘れたか!」(効果音:カアアン)
「…ほほう、その声は…さては、連合軍処刑用ミュータントマシンSタイプ、斉藤君か?」
「成敗!」
 オトサンはニヤリとすると自分の胸を指差して、ここじゃと言った。ちょっと素敵。
 斉藤さんは44年式フルハウスでオトサンにむかって撃った。弾が空中で止まって、
「フリーズ」って言った。

「は?」
 ってオトサンは間抜けな顔をして肩をすぼめた。美学的に、ちょっとナシだったのねw
 弾は「ザ・ドリーム・イズ・オーバー」って古代のイギリスの歌の一部を歌うと、オトサンの心臓に命中したわ。おひげが少しずれたの。
 斉藤さんが怒った顔をして言うの
「庸子、あそんでちゃ駄目だろ!」
「ふぁ〜い(ハートマーク)」
 斉藤さんの小型飛行機にのってあたしはハイウェイを走るの。音楽がジュークから流れてきて、響いたわ。曲はもちろん、『イエー・イエー・アイ・ウォン・チュー』よ。

IMG_0132.jpg



I want you yeah
As soon as you can
I need you yeah
Oh I can’t help waiting until night
Oh yeah
I made a perfect plan to make love with you
Oh oh yeah
I can destroy the ivory tower, maybe
Yeah yeah I want you now
It’s true


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リンゴ剥き機:poetry reading

つくってみました。うほほ




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こっちも!

リンゴ剥き機

アイスが食べたい 011

リンゴ剥き機

IMG_1672.jpg



リンゴ剥き機。
そんなものがあるのか、私は知らない。
わたしがヨシモトの芸人だったとしたら、
いいたいだけやろって相方につっこまれるだろう。

リンゴ剥き機。
渋谷のハチ公前で全裸で叫んでみたい言葉ベスト3をあげろと言われれば、まずそう答えるわね。ぽりーす、ぽりーさー、ぽりーせすとに、追われるあたし。

あたしは、ちっちゃなおっぱいを揺らして、豹みたいにつっぱしる。
そこは、青山通り。
ブルジョワそうなばばあやおやじたちを
押しのけて、
金持ちのガキたちも押しのけて、
あたしはただ、呼吸をしたいの。
ラン、あたし、ランね
ばかみたい
なんだろう、
あたしは、痛みを欲しているだけかもしれない。

ほんとうは、なんでもいいのかもしれない。
いい年こいた女が、学生気分でDJオズマのバックダンサーみたいに、アホみたいなダラシナイことしていると思われるか、
精神病で自殺寸前の女が、発狂したとか、どうせそんなこと、次の日のスポーツ新聞に書かれて、出勤途中のおっさんどもの暇つぶしになるのね。

けど、あたしは 
いま、
叫ばないといけないの。
カウントダウンしていく時限爆弾の前でビンラディンにフェラチオしているような気分だわ。
あのカフェで、ミックスジュースのスペシャルを頼んでも、もう治らないレベル。
あのお寺の住職のおじさんに除霊してもらったって、もはやなんの効果もないレベル。
でも、薬はのまないわよ。
おかあさんみたいには、なりたくないの。

そういえばそういうおばさんがいたっけね、
ゴダイバだっけ?
夫に抗議するためだか、夫を守るためだかなんかに裸で走ったっていう、おばさん。
あたしも、そう言われるんだわ。裸で走ったおばさんって、子供たちには笑われるんだわ。世界まる見え特捜部あたりで、楠田枝里子あたりに紹介されてサラール石井あたりに笑われるんだわ。

あたしは、速度になるの。
速度に。あたしはありえないメロディラインで、ありえないシンコペーションを刻みながら、もはやあたしではないものへと向かって後ろ髪を掴まれた時のライオネル飛鳥みたいな顔をしながら
裸で街を駆け抜けるの。

そう、あたしを見たものは死ぬわ。
あたしは、だれも呪う資格がない。
でも
どっかから
サザンとかミスチルとか流れたら、
いるやつら全員殺しそう。
マイルスだって
トム・ウェイツだってダメ。
あたしのことはもう、
どんな
うたでも、
寝かしつけることは、
できないの。
薫以外ね

でも
昨日から、乳首がカユいのよ
皮膚科に行くより、おしっこをつけとくほうがたぶん、効くわね、
さっき
つけちゃったわ

昔つきあってた 彼氏が
よくあたしを踊らせたわ。
あたしを後ろから見つめて
あたしのうなじあたりをじっと眺めてた。
気がつくと、
そこにあの人の暖かくて、濡れたベロが
吸い付いてるの。
いま
あたしはハチ公口改札横のトイレにいる。
もしまだ新宿東口の掲示板があったら
XYZと必ず書くわ。夢だったのよ、あれ
あの日、あの人に踊らされたみたいにくねって あたしは
着古した下着を脱ぐ。

さあ、扉をあければ、ぜんぶ終わるわ。
そして、すべてが始まるわ。

そしたら、リンゴ剥き機を
あたしにちょうだい。
ロフトかハンズか
99円ショップで探してちょうだい。
もし売ってなかったら、
あんたが作ってちょうだい。

たぶん、

それだけで
あたしは、
生きていけるから。

約束よ、

おばかさん


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こっちも!

のこりゆ

詩ばっかりでは飽きたかもしれないので、ってゆうか毎日更新するわたくちがもっとも飽きるので(笑)初試みとしてCM的にアニメーションによるポエトリーリーディングを作ってみましたわい。今後気がむいたら作っていくかも!!!


アイスが食べたい 010




のこりゆ

のこりゆに
ぬくみない

あける ふた
て いれて
のこりゆ 
おてて さがす
ぬくみ  

ぬくくない
ぬくく、ない

スイッチ まわす
ボタン おし
ひ つく
におう
ガスストーブ
でも きらい 
じゃない

きらいじゃない
じゃない

地図 みて
さがす
かふぇ
ほんとは コーヒー
のみたかった
おばさん でてくる
トイレ
かけ こむ
しんじ
ら れない
ほど
くさかった
くさ
かった


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こっちも!

どあ

いつもご愛顧ありがとうでござる!!!!!
それがしも詩作の限界まで
挑む所存でござるよ!!!!!
一飯建立つかまつる!!
目下おもろいことをたくらみちゅうであるがゆえ、
おまちくだされたく存じそうろう。かしこみかしこみ
一飯の恩義、清きワンクリックをカモン!!!!

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アイスが食べたい 009

MG_2710.jpg


どあ

最も深いところへと潜らねば、
あの泉の誰も知らない底の底へと降下していかねばならない。
常軌を逸してしまうこと。
振れてしまう針となること。
針はどっちへ振れていくのか。

そしてなにかぬめっとしたものへと触れていたことへ意識をむけること。
憑かれる。
何に。
己自身にだろうか。
違う。
もっと冷たいもの。
気狂いめいたもの。
そこはかとないもの。
前触れのないもの。
不可侵なものへと振れていくその速度。
真っ先に、
瞬きも許さず、
一言も発せず、
といきすら漏れず、
土気色の皮膚から捻られた一つの思い出、
それは、
歪。

地底を踏みつけたと感じたあの日から、
すべては誤謬とともに欺かれたのだが、
見知らぬ素振をしてそれを許したのは他ならぬおまえなのだ。

だがそこは最も浅く水分すら蒸発した塩っ辛い岩の上。
おまえは目を開け、
波の押し寄せてくる音を探した。
日が沈もうとしている。
遅い。
今すぐ飛び込め。
そこに
海は、
かならず、
ある。
お前は鈍い鉛だ。
すべての空気を放出する。
おまえは重くなる。
ぶくぶくと泡たちが水面を目指して吸い上げられていく。
あれらはおまえに取り憑いたものたちの残骸。
覆いかぶさっていたヴェールの切れ端の記録。
異端発見と適正化への誘導装置。
それらが泡としてふうっとおまえとは真逆の方向へ空中ブランコに
乗って戯れる曲芸師のように、影を残して消えていく。
おまえは暗闇へと降りていく。
あらゆる妄想や狂態や夢や邪念や印象や記憶やいつかのスナップショットや
ある映画の断片やテレビ番組のあるシーンなどが継ぎ合わされ編集されて
おまえのまえに目まぐるしく立ち現れては消え、最後の断末魔のようにとち狂う。
そして様々な声やメロディーや和音たちが一つのノイズへと収斂されるやいなや、
そこは、
静かさに満ちた。
同時にすべてが黒い沈黙で埋められ、
おまえは懐かしさとともに
言い知れぬ腹の底からの恐怖に慄く。
だが闇は静かで、なぜか優しい。
おまえを無の指先で慰撫しはじめおまえは恐怖感すらもだれかに
埋め込まれたものであったのかと笑い、最後の善意の泡がひとつ、
暗闇のなかでぽんっと割れて四散する。
それは、
人々が恐れるもの。
なぜ。
それは彼らが殺したものの姿なき屍体ゆえ。
忘れたられた憎悪ゆえ。
封じ込められた異なるもののおとずれゆえ。
普遍や恒久とされた秩序から嫌われた静かな無秩序たち。
それは怒気を発せずに、
悲しいまでに静かに怒りを湛えている。
おまえはその怒りの泉から無音の叫びを汲み取りそれをおまえの手のなかへ埋める。
埋められたその結晶をどうあつかう。
正直者のおまえはここまできてもまだ逡巡を重ね思いあぐねる。
記憶たちを裏切る。
人間的存在など忘れてしまう。
雫は凝固して錆びついた鍵になる。
闇のなかに鍵穴の形に光るところへ、
ドアをあけろ。
そう、
柔らかい暗黒の鏡面を渡っていくのだ。
何も踏み潰さずあらゆる空間を越えていけ。
無呼吸で。
酸素は無を引き離す。
鍵を入れる。
その光のなかへ。
ドアが開く。
目が無垢の侵略によって眩む。
そこは歩道だ。
車が絶えず
視界を横切っていく。
ぶおおおおおおんんんぶおおおおおおんん

振り返っても、なんもないよ、もう。


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ヨシワラ・ジャンクフード・センソウ

アイス八本目!!!
以前パルコのショートショート・ストーリー大賞にて掲載されたものです。
かなり僕っぽいっちゅうか、やりたいことが現れてるはずです。
よろしければ応援お願いします!!!!

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ななななんと!五日目にしてランキング10位
ランクインとあいなり申した!!!!!
ありがとうございまする!!!!!!!
励んで一飯建立いたしまする!!!!



アイスが食べたい 008

nakanishi2.jpg


ヨシワラ・ジャンクフード・センソウ

おっ
おれのオニュウのメーシ、とっとけ

土木・造園業  社長 藤島臨済(ふじしまりんざい)
電話 090‐まるまるまるまるまるまる

コウジゲンバから騒音かとおもったら、
水色のローターの振動だったわけよ。
ね、だから おまえ汁まんさいのローターが
文房具バコで 放置プレイで うなってたわけで 
おれはそれが問題だっていってるわけじゃん。

フジシマはテリヤキバーガーを ほーばりながら、
知らないバイブのことで延々と、あたしに説教した。
たばこを吸いながら食べる癖は、三年前と変わらなかった。
ねえ、あなたは いま どんなひとといて、
どんな仕事をしていて、どんな歌をうたっているの?
でもそんなことを きけたりはしないんだわ。
あなたはいつもそうやって
構造の外側から、フイウチのように外れていくんだわ。

いっちょめ、いっちょめ、ふ〜
いっちょめ、いっちょめ、ふ〜
ね、志村さんが東村山音頭で歌ってるわけよ、
三丁目の時はちがうわけよ、
でね、一丁目になったときだけ
いっちょめ、いっちょめなわけよ

だからね、ドリフのラストがいちばんすきなわけよ、すっごい坂道のね、
上にバス停みたいなとこにいくためにね、みんな ばあちゃんのかっこしたり
学ランきたりしてるわけ、ね、で、どりゃああって 
坂をいっせいにのぼんだけど
ずるずるずるずるずる〜って すっころぶわけよ、ね、でもう 子供んとき 
それがやりたくてやりたくて しょうがなかったわけよ、
ずるずるずるずる〜って、へへへ、で、それ毎回毎回やるわけよ、え?
そうそう御約束だったわけよ、馬鹿っぽくて 最高なわけよ、だああああってやって、
ずるずるずるずる〜って、街ぜんぶが ああいうふうに ならなきゃ 駄目なわけよ

たらふくビールをのんで黒い肌を更に黒くしたフジシマの少年のような瞳に、
あたしはこの人をまだ愛しているんだわとおもった。
あくせく、あくせく アタシはボディを使う。
広大な世界の迷子ちゃんたちのブラックホールを、
あたしのボディのホールでまぎらわせてもらうために。
だから、夜がこないうちに、一曲歌わせてちょうだい。

まあかなりんごをほおばる
ねーびーぶるーのTしゃつ
あいつはあいつはかわいい
とししたのおとこのこ

さみしがりやで なまいきで
にくらしいけど すきなの
L O V E なげきっす
わたしのことすきかしら
はっきりきかせて。。。

アタシたちは 出勤前のジャンクフード店で
昔をきれいさっぱりにするために出会ったわけだけど
でも きれいにしたちゃぶ台に また食器やビールグラスがおかれたら 
あんたにチャブダイガエシされるまでアタシは知らず知らずまってるんだわ。
あんたに かえしてもらわなきゃ ダレに返してもらうっていうのよ、
あんたのためじゃなかったら ダレのためにエビスをそそぐのよ、
あんたのためだから、プロ野球選手名鑑まで買ったんじゃない 
福王とか、井上とか 月ごとの平均打率とかまで、おぼえたんじゃない
でもね、あんたは奥さんと別れちゃだめだのよ、
アタシは病気もちだし、あんたと一緒にはこの世ではなれないのね。
あんたは、あの女と一緒のお墓に入らなきゃ、いけないのよ
アタシは昨日松屋でハンバーグをたべてから胃が痛いわけだけども、
あんたの女であることには、変わらないから。っていうか、あんたの女でしか、
あたしには いられないから。
あんたは、ドナーバンクに登録したりしちゃだめ、
韓国映画みたいに アタシの身代わりになっちゃだめ、

あんたわ、あんただもの。
あんなはね、あんたのあんななの、
あんたはね、あんなのあんたなの。

そろそろお化粧、
なおしてくるわね。

お、小林さん?
ああ、おれおれ、
んんー、いまね、
ちょっと飯食って かるくアワセ中なんだけど、
んんー 八時ね、三丁目のエッソのまえんとこね、
じゃーさ 車 コージに回させていくべか、
お?でーじょぶだって、んん、でーじょぶ
じゃ、うん、うん、
はいはいはい、はーい。


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レプリカ

七本目の「アイス」です。
これは10年前くらいからちょこちょこと書いてて、
何度も修正に継ぐ修正を入れて完成したもの。
なんか懐かしい。
ブログランキング四日目で29位まで上がりました!!!!
がんがん行きたいっす!!よろしくおねがいします。

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アイスが食べたい 007

 レプリカ

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昨日、天皇が死んだ。
父親が胸に手を当てて「君が代」を歌いだした。
咳の発作で最後まで歌えなかった。
その日、おれは生まれて初めて煙草を吸った。

スピーカを持って、学生寮の屋上に登った。
ひつじ雲が空に伸びていた。

まんまるい地球のどっかで
我々が戦っている
我々が死んで腐りかけている
蝿にまみれて
蛆にまみれて
金にまみれて
慾にまみれて

戦争が終わらない
PTAたちのせいで
トップブリーダーたちのせいで
メイク・アップ・アーティストたちのせいで
コマザワンヌたちのせいで
街頭献血制度のせいで

そう
報告するならば
我々は
我々にだいたい、欺かれてる

 That’s why I have to doubt everything
 That’s why I have to believe everything

赤いパプリカ
黄色いパプリカ
黒いのはカビたやつ

150センチ未満はみんな
我々が
それにきづくのを待っている

150センチ以上はみんな
もはや
おんがくは
聴こえない

じじつ
おまえたちの脳で
ホロコーストを繰り返している
じじつ
おまえたちは
善人なんかじゃない
おまえも
おまえも
おまえも
あんたも

じじつ
おまえたちは
才能のかけらもない
ダサダサぼっち
ナンセンス傍若無人戦隊
個性心理教の勧誘に騙されて
思い込みのローン地獄

おまえらが
僕ちんたちをおばかにして
おまえらが
ここに寝かしつけた

僕ちんは怒ってはいない
もう過ぎてしまったから
もう生まれてしまったんだから
痛いこになってしまって数十年
あんなこといいな でけたらいいな
こんなこと あんなこと 
もう戻れないけど

 That’s why I have to doubt everything
 That’s why I have to believe everything


 赤いパプリカ
 黄色いパプリカ
 青いのはカビたやつ

おまえたちは
ばればれだぞ
おまえたちのすべては
溶けだして、ドロドロだぞ
でも
僕ちんたちの感性は
毎日にぶっていくぞ

でも
彼は見てる
彼は見つめてる
彼の目は監視する

おまえを
おまえを
おまえを
おまえを
おまえを
あんたを

 服部君、ごめんな。
 恵美子、幸せにな。
 コージ、元気でな。
 斎藤、エイズになるなよ。
 親父、あんまし酒ばっか飲むな。
 おふくろ、期待させてごめんな。

あんたもか?
あんたも一味か?

ねえねえ
想像すらできないにょ
なーんにも
だーれも
しんじれにゃいにょ
僕ちんにできるのは
このおててふたつで
てあたりしだい
タッチしまくることだけ
終らないセクハラみたいに
無様といわれてもよし
だって
あんたらの言葉に
もう一度
意味をみつけるため

屁ぶっこいてかざすライターガス欠
おまえたちの童貞面にイナイイナイバースペシャル
おまえらが考えもつかない背徳センスで
生物学的恥辱を与えるため、
とにかくここでイナイイナイバー
根絶やしにしてくれる、愛のスプレーを発射

十字架のネックレスを捨てなさい
お数珠を川へ投げなさい
赤い旗のことは忘れなさい
ターバンを脱ぎなさい
教科書を焼却炉で燃やしなさい
年金とか払うのはやめなさい
成人式など帰りなさい
新聞を斜めに引き裂きなさい
雑誌は立ち読みだけにしなさい
電化製品を電気屋に売りなさい
エスキモーに冷蔵庫を売るとかいってるアホは無視しなさい
風呂は毎日入ることも
入浴剤なんかいれることもない
眉毛なんか抜くなら全部抜きなさい
我々はみんな詐欺師ですよ
みんな みんな ねずみ講ですよ
ワン・ツー・ワン・ツー、悪徳ショー
ワン・ツー・ワン・ツー、霊感ショー
ぜんぶまるごとするっとえぶりしんぐ 剥ぎ捨てなさい
おめんを被るのはやめなさい
お金はぜんぶ寄付してしまいなさい
最後まで残ったものだけ信じなさい
それがおまえだから
それがむきだしの
おまえだから
 それに名をあたえよう
むふっ 
むふっ むふっ
 それを部屋にもトイレにも
 張り続ける人 プライスレス

 That’s why I have to doubt everything
 That’s why I have to believe everything

 赤いパプリカ
 黄色いパプリカ
 腐敗したパプリカ
 ぼくはどれでもいい
 きみはどれにする

モダンのツラをした田舎者と下民たち、
田んぼに帰っておらが田を耕せ
鍬もて
鋤もて
あほづらに

埋めや減らせや
おまえらの醜塊。
耐えや 偲べや
生き物の嘆き
ほな 唄い狂えや
浮世の泡とて しりゃにゃんせ 

恥じよ、日教組。
恥じよ、メリケン粉。
恥じよ、教育ママ。
恥じよ、リストラパパ。
おまえらの恥をみんなチャンポンにして
おまえらの食卓に黒猫トラックで搬送してやるのだ
おまえらの恥はおまえらのなかで
永久リサイクルしてればいいのだから

ぶーぶーぜんぶ粉々にして
コンクリを剥がして粉にして
漢方としてシナに売却
とにかく
ブナと杉の森を作れ
どんぐり喰って
栗を喰え
だが
僕たちはここに残る
僕たちのなかの
僕たちを狩り尽くすために

彼は見ている
彼は見つめている
彼の目は監視する

おまえを
おまえを
おまえを
おまえを
おまえを
あんたを
おまえすら


●ちょい長め!

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ひ・ぶん・ぶん

アイスが食べたい 006

ひ・ぶん・ぶん

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タダ券をポケットに入れたまま 
回した洗濯機が
終了の合図を僕らに送った時、
夢遊病者のアンドウは、
翼を折り畳んで
縞柄の鞄に仕舞い込んだのだが

ネイルサロンから出てきたトンカツ屋の娘、
ユウコは
ピカピカにサイケな色を放つ爪をテカらせて
アンドウとすれ違い様に
サービスカードをポケットの裾から 
落としてしまい
それは十五時四十八分十一秒に
その街路に吹いた風によって拐われて
車道脇の路側帯まで舞っていったのだが

初老のジツカワがそれを拾い上げ 
老眼鏡を外してそれを凝視したのだが、
そこに丁度 
参院選を闘うナメカワサトミの演説が始まり、
鼻からピアスをあけたコバヤカワがそれを睨み、
彼のリュックサックから
若き日のアンナ・カレニーナが顔を出したその頃、
昨日右翼団体に入隊したピアニストのヤブ睨みのフジタが買出しから事務所に
戻るためにスーパーの袋に麦茶の元のハコを詰めて
交差点を渡ろうとしてたのだが、
僕はボードレールの一説を頭の中にループさせて世界中の風景を蔑むように、
溢れ出せる限りの愛をマクドナルド横の交差点の中央部分で
隣人たちにテレパシーで送ろうとしたのだが、
ユウコは僕の方にやって来て、
遅かったじゃないと涙目で言うものだから
僕の愛と蔑みとテレパシーは止んでしまって、
僕はランチの時間が近いことを思い出したのだが、
ジツカワは僕を捕まえて
「世界に拒絶された人のために 愛の署名をください」と
ユウコが落としたサービスカードを持ちながら言うものだから、
僕はナメカワサトミのダミゴエの演説から逃れるように 
ジツカワの差し出すB5の用紙に 
葛飾G歌麿と書き込んだのだが、
ユウコがサービスカードに気づいて、
ジツカワからそれを引ったくり
よじった体が交差点を渡りきったフジタの体にぶつかり、
フジタは手から麦茶の袋が入った大量のハコを道にぶちまけたのだが
コバヤカワは汚物を見るような目で 麦茶のハコを見下ろし、
一つの麦茶のハコを無意識の正確さで踏みつけたのだが
そこに鞄から翼を取り出したアンドウがやってきて 
しきりに空中から頭を下げまくるので、
僕はボードレールの一説を忘れて
僕の服にこびりついた
タダ券の残骸をむしりとって
ランチを取りに そこへ向かった。


一飯建立御粗末でした。
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アイスが食べたい。

アイスが食べたい 005

アイスが食べたい

IMG_1870.jpg


りんりんりん、りんりんりん
っていう電話は、もうないよな。

つんつんつん、つんつんつん
なんてしあう相手は、もういないよな。

あぁ
めんどくさい
とっても。

トイレに戻って、水を流すくらいならぼかぁ、
ズラかぶって婆さんの服を着て、コマネチをしつづけるよね、
だってぼかぁは世界中の平和と核バランスについて考えるのに、ぜんぶのブドウ糖を使わなくちゃだからさ。

りんごも、タマネギも、だいこんも、お肉も、だいぶ腐ってしまったな。
パンは黴びて、青と白のハーモニー。どこかで腐った魚の臭いがするな。

けども、ぼくはフランスの第三帝政について、ここで考え続けなければならないのだ。ちみらの日常のなかでよたよたするわけにはいかぬのだよ。

ああ、
めんどくさい。

あの娘といえば、どこかに消えてしまって
僕はといえば、頭にきてあの娘のアドレスを消してしまって
僕らはもう、たぶんこの世では会えない。

と思ってもにんげんというやつはアホだから、どっかで出会えるかもしれないなどと期待してしまっていて、ヒトゴミのなかを歩いていると、あの娘の面影を無意識に探したりしてしまうものだから、ぼかぁはニヒルに自嘲するしかないのだよ。

六本木の交差点の前のトウミツ前で、
ぼかぁ ぽけえっとずっとタバコを吸ってたなぁ。一箱半ぐらいね。

だから、ぼかぁ、アイスが食べたい
いま、下痢してるんだけどね。

ほんとうは、
もう一度こう言いたいのにな。

君の席のとなりに、
座っていいかな、って。
ぐすんだね、
まったく。
解説するとだな、
君の顔をじっとみるのは
恥ずかしいから、
ただとなりに座りたいわけよ。
まったく
君のパフュームの匂いは、ほんとうに格別だ、った。よー、

悲しむだけのゆとりぐらい、
神の不在を証明しようとしている
みじんのひまもないぼくにも、
まだ、あるんだな、

きみと食べた
あの料理は、
ほんとに
おいしかった。

あの日、
みた月は、
とても
まばゆかった。

ああ、
すべてが
忙しい。

たてじまとよこじまがジンチトリをしているなかで、ぼかぁ缶けりしようと提案したことがある。息子のむけてないあいつらはめをひんむいて、こっちに鉄パイプふりまわしながら威嚇してきたものだから、ぼかぁ降参したなぁ
ぼかぁ うまれつき平和主義者であり、ふぇみにんだんだなぁ

荒れ狂うのは、ぼくらノーブルのすることじゃあない。
ノーブルってぇのはね、
うまれつき どっかでコンサバなんだな。
ぼくはね、ここでメディアの暴力について社会学的にかんがえなくてはならないんだな。ノーブルの仕事は、おんぶだっこでブリッジすることなんだな。なにノブレスオブリッジとかけてるんだがな、君らにはわからんだろうな。くくくくく、、ふー

でも
ひだりもみぎも
やけにさわがしいねぇ

ちみらが
いつまでも
そんな風だから
ぼかぁ、
こんなに、
忙しんじゃないか。

でも、ぼくでも夢想することがある。

ぼくも、にんげんにまみれて、
ネクタイをしめて、
微笑みを浮かべて、
上司におべっかをいうんだ。

飲み会でちょっとエロい同僚のけつをなでて、
上司に説教された宴会場に、
寝ゲロを吐いて
翌日社内で総スカンに合うんだ。

でもぼかぁなぜか社長に気に入られて
銀行かなんかの頭取かなんかのオジョウと御見合いする。
なんだかしらなけいれど
ぼかぁ漫喫について熱く語ってしまい、
相手が漫喫ってなんですかなどと真顔で聞いてくるものだから
ぼかぁ緊張して、
おちゃを御見合い相手のおかあさんに
ひっかけてしまい、
おおやけどを負わせるんだ。
そしたら社長夫人の痩せたばばあが
とんだそそうだなんだ抜かすから
ぼかぁ かあっとなってしまって
ばばあをおしよけて
オジョウに軽く会釈して
リンダリンダを大声で歌いながら
原チャリを飛ばしてかえろうとするんだが
すぐちかくのコンクリの塀にそのままぶっこんでしまって、
竹林に乗り入れて原チャは大破するんだが
不思議と傷ひとつなくて、
ぼかぁ人生というものの不思議さを噛み締めるんだなあ。

結局 有り金ぜんぶ使って
家までタクシーでかえってしまうんだな。

どんなに夢想しても
ぼかぁ結局、ここに帰ってきて、
こうして非ユークリッドの整合性について検証しなくてはならないわけよ。

通勤電車に乗るくらいなら、ぼかぁスフィンクスのところまでいってきて、ぼくに質問してくださいと頼んで、朝は四つ、は二つ、夜は三つのものはなんだとかぬかされたら、女の浮気心かなぁとかいってやるほうがましなんだな。今は財布に三千円も、ないけれど。

だから、アイスが食べたい
むしょうに。ほんしんから。

ごんごんごん、ごんごんごごん
壁を殴ったら、
手は、
痛いんだな。

そのまんまのんでみた醤油は、
ほんとうに、
しょっぱいんだな。

壁時計はもう、午後。
くるってるだろ、これ

まだ、
アイスぐらい
買えるわけよ。


一飯建立御粗末でした。
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しっぺがえしがえし

アイスが食べたい 004

しっぺがえしがえし

IMG_2013.jpg


見上げるとそこは青い残骸
中指のカケラをくわえた小童(わっぱ)が
チビたおいらの鉛筆をかっさらい
電信柱につっ込んで
今日も楽しく過ごせたね
喜々色ルンルン タラランラン


子犬に化けると話す犬語
力のつきた人力車
あの娘を乗せて沈んでく
マフラーまいたあの首が
お水のなかへお漬物
水音ぴしゃぴしゃ タラランラン


酔っ払いの靴をもらいできたクツヅレ
三味線教室前 過ぎて
肉屋のかみさんにウインク
メンチを揚げるる後ろ姿にゃ
仄い光が テカテカと
百円玉が一つたらない
肉汁ジュルジュル タラランラン


●珍しく短め〜〜
一飯建立御粗末でした。

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●現在117位だと!二日目よ、まだw

ママは兵隊

アイスが食べたい 003

ママは兵隊

IMGP0101.jpg


あさおきて ママは庭に うんと お水をまく ぼくとパパが おきると 
ママは ご飯をだす 
僕のはなしをきいて パパのぐちをきいて 
ママは お皿を 洗って 
にっこり ほほえむ

お店の時間がやってくる
シャッターが 自動的に ういーんと あく
ママは お店のすべてを きれいに お掃除
さいしょのお客さんが やってくる
ママはコーヒーを いれて 
その人のぐちを きく 
カウンターは ぐちぐちとして 満席になる

団体席で おばさんたちが 4人でくる
ママは 軽口をきいて おばさんたちを なごましてる

パートの子が お皿を割ると
ママは お得意の切り返しで おきゃくさまを わらわせる

ママは兵隊
ばねゆびの痛みを こらえながら
ブロック注射は しないと 決めた

ママは兵隊
満月の夜も 月のない夜も
あたらしいお料理の けんきゅう

あらいものを やっつけて
団体の コーヒーを やっつけて
3人前の ピラフを つくって
たりなかった サラダを マッハでつくって
おじさんたちや おばさんたちを はげまして なごまして
1日が おわるまで そのときまで
ちいさな からだで かけまわる

ママは兵隊
どこにもいかず ぐちもいわず

ママは兵隊
ずっと そこに いてくれる

やくざのおじさんも びょうきのおばさんも
おえらいおばさんも せけんしらずなおにいさんも
みんな みんな ママのうつわで だいまんぞく

パパも兵隊
ろうたいに むちをうって
食パンをかいに 車をだして
ピラフを いために キッチンにこもって
フキンを しぼりに 腰をまげて
かわいい むすこに おこづかい

そろそろ いやな おきゃくが くるから
しんぶんと いっしょに トイレにいく じかん

まいにち まいにち おなじだけ
まいにち まいにち ひとつづつ

お店の レジを しめた あと
ママは やっと 息をつき
おふろあがりの ぼくを みる。

あんたが とっても ちっちゃいとき
ママが 風邪を ひいたのね

ちっちゃい ちっちゃい あんたがね
フキンを しぼって いっしょうけんめい
あたしの おでこに のせたのね

ごほん ごほんって 咳したら
ママ かわいちょ かわいちょ っていって
おんぶひもで あたしを おぶろうとするのよ

びょーいん びょーいん ってかつごうと するの
あのときは 涙でたよ、ほんと。

おくにのためでも あかがみでも やっかみでも うらみでも ない
あたしは いきてるのを かんしゃ、

だって じゅうぶん しあわせだもん



さ、もう ねなさい
あしたも しごとだから 



●三つめっす!一飯建立御粗末でした。
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きしむ

アイスが食べたい 002

きしむ

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ぜんぶの言葉が枯渇した朝、
ぼくは無気力なカラダを外気に垂らして
デッチ奉公にでる。
最後の一滴の言葉も、
知らない腹話術師にもってかれる。

鉄筋コンクリートのグリッドの上を
鉄の車輪がすべってく
かなきり音がうなって、老人は舌打ちをする。

僕らは途方もない虚無を抱えて
何十年もこうしているのだろう 
あの夏もあの朝も かわらずこうして
さよならも言わずに人は、
ポツンとおいてかれる。

街は暴力と鋭利さを引出にしまって
笑顔を振りまいている

僕は地下鉄を抜けて
入り口にいた女から
ティッシュペーパーをもらう。

あのあと、君と僕と、そしてそのすべての周囲の関係するものたちは、渦となって、
極端なまでに、あそこへ流されていった。
ドミノ倒しのように人は不幸に汚されていく

残酷なのは
ぼくのほう
鍵十字は
ぼくが捨てたもの

無重力に憧れて
無重力を歌えば
無重力に弾かれて
無愛想に笑うしかないのだから

こんな夜は
歯がかける予感
キャベツの芯を噛みながら
あの店の奥の座席で

チビた鉛筆で
今夜地図を描こう
なんのため?
忘れたのかい
どこにも逃げ出せないことを忘れないために

無数のポスターが僕を見つめている
キャッチフレーズが僕を穴だらけにする
そんな僕のカラダは栄養ドリンクを欲しがる

活性酸素をいっぱい感じた夕方
僕は君に会いにいこう
ここが泣くための場所
たったひとつのサツバツからの避難所

繋いだ手と手の間の温度は
やっぱりぬくいんだな
それは記憶よりも言葉よりも早く      僕の知覚を伝う
ゼロとイチよりも早い速度とデジベルで  ぬくもりは僕の頬を伝う

愛おしみのない世界で
信じられるのはそれだけなのだから
電車はいつの間にか、あの川を越えた。

ガタンゴトンと
切なさは歌う
ガタンゴトンと
寂しさは笑う

ちみは道化
歯車に挟まれて
笑いながら泣いている
戻るにも
砕かれるにも
どちらもできなく
軋む音のなかで
懐かしい日を目に浮かべている
アジサイの花にいたカタツムリ
プールに浮かんだアメンボ  塩素の匂い
ランドセルの横でゆれる
給食当番の服が入った白いきんちゃく袋
ガードレールが伸びる細い道
葬儀場に浮かんだお祖母ちゃんの煙

だだをこねてるだけだったのに、
もうあの日には戻れない
ここはもう見知らぬところ。
焼け後から楽譜だけが見つかった。
あの人の声はもう聞けないけれど
同じ歌は歌えるんだよと
姉は目をそらさず言った。
それでも僕はあした、
あなたに 会いに行く。


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おぼえておくもの

アイスが食べたい 001

おぼえておくもの

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客のいない床屋の椅子で
口ひげ生やした亭主が頭を抱えていた
ヤブニラミの彼の店はいつも人影疎ら
人生のせいではない
不況とかのせいではない
すべては彼自身のこと


千葉駅へと向かう総武線の各駅電車で
小さな女の子が「もーしゅわけにゃい」と連呼していた
何を謝っているのだろう
誰がその言葉を教えたのだろう
すべては僕だけの 問い


千葉から東京駅へ乗り換えるための
快速電車を待つホーム
空をぼんやり見ていた僕の足に
何かが当たった
若干のけぞる僕の視界に
50cmぐらいしかない小人がいた
頭を板前のように刈り上げて
ぴったりのジャンパーとジーパンを着て
杖をついて歩く彼
誰が彼の髪を刈るのだろう
誰があの服を作ったのだろう
彼はいったいどうやって
階段を上り下りするのだろう
彼の生を想定して
ぼくらの公共物は設計されていない
だがすべては僕のなかの 妄想


覚えておこう
親指と親指を延々と回すあの老人を
チラとこちらを見る熟女の色気を
ただひたすら髪の毛を掻きあげつづける
あの青年を
携帯で話すランドセルを背負った子供を
出勤途中のホステスの倦怠を
すべては僕の目の中に 映ったもの


●ついにぼくもこういうことをやる日がきたのね(嗤)

一飯建立御粗末でした。
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詩人・昼子悦西でございまする。
自作の詩と写真と肉声で一飯建立つかまつる。ご堪能くだされい。

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